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赤ちゃんの食事(あせらず たのしく 離乳食レッスン)

[2020年9月9日]

離乳食を始める前に

離乳とは?

母乳やミルクの乳汁から少しずつ食べものに親しみ、舌やあごの発達に合わせて飲み込んだり、かみつぶしたりできるようになるプロセスのことを言います。

これにより、生活リズムを身につけ、食べる楽しさを体験し、「食べる力」を育みます。

離乳開始のサインは?

生後5~6か月ごろを目安に!こんな様子がみられたら離乳食をはじめましょう。

  • 首のすわりがしっかりしており、寝返りができる
  • 5秒以上座れる
  • スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる
  • 食べものに興味を示す

最初はうまく食べられなくても、だんだん上手に食べられるようになります。あせらず楽しい雰囲気で、赤ちゃんに合わせて進めましょう!嫌がったら、無理強いしないでやめましょう。

離乳食に慣れてきたら

離乳食が進むと、食べられる量や種類が増えてきます。

初めて与えるものは「1日1種類、1さじ(少量ずつ)」からが原則です。

成長の目安は?

母子健康手帳の成長曲線の画像

母子健康手帳の成長曲線のグラフに体重・身長を記入して、
成長曲線のカーブにそっているか確認しましょう。
栄養は2~3日単位でみましょう。

離乳食の進め方の目安

下記の内容は、あくまで目安です。食欲や成長・発達の状況に応じて調整しましょう。

離乳食の進め方の目安

月齢

離乳初期

生後5~6か月ごろ

離乳中期

生後7~8か月ごろ

離乳後期

生後9~11か月ごろ

離乳完了期

生後12~18か月ごろ

回数

1回食

2回食

3回食

3回食+おやつ

食べ方の目安

子どもの様子をみながら1日1回1さじずつ始める。

母乳や育児用ミルクは飲みたいだけ与える。

1日2回食で食事のリズムをつけていく。

いろいろな味や舌ざわりを楽しめるように食品の種類を増やしていく。

食事リズムを大切に、1日3回食に進めていく。

共食を通じて食の楽しい体験を積み重ねる。

1日3回の食事リズムを大切に、生活リズムを整える。

手づかみ食べにより、自分で食べる楽しみを増やす。

調理形態

なめらかにすりつぶした状態(ポタージュ状)

舌でつぶせる固さ(豆腐状)

 

歯ぐきでつぶせる固さ(厚焼き玉子状)

歯ぐきで噛める固さ(ハンバーグ状)

味付け

味付けはなし

ごくうす味に

うす味

うす味

穀類の目安量/回

ステップ1

つぶしがゆから始める

全がゆ50~80g

全がゆ90g~軟飯80g

軟飯90g~ご飯80g

野菜・果物の目安量/回

ステップ2

すりつぶした野菜なども試してみる

20~30g

30~40g

40~50g

たんぱく質源の目安量/回

※いずれか1種類

ステップ3

慣れてきたらつぶした豆腐、白身魚、卵黄などを試してみる

魚 10~15g

肉 10~15g

豆腐 30~40g

卵黄1~全卵1/3個

乳製品 50~70g

魚 15g

肉 15g

豆腐 45g

全卵1/2個

乳製品 80g

魚 15~20g

肉 15~20g

豆腐 50~55g

全卵1/2~2/3個

乳製品 100g

歯の萌出の目安

乳歯が生え始める

1歳前後で前歯が8本生えそろう

1歳前後で前歯が8本生えそろう

離乳完了期の後半頃に奥歯が生え始める

摂食機能の目安

口を閉じて取り込みや飲み込みができるようになる

舌と上あごでつぶしていくことができるようになる

歯ぐきでつぶすことができるようになる

歯を使うようになる

離乳食スケジュール例

午前6時 乳

午前10時 離乳食+乳

午後2時 乳

午後6時 乳

午後10時 乳

午前6時 乳

午前10時 離乳食+乳

午後2時 乳

午後6時 離乳食+乳

午後10時 乳

午前6時 乳

午前10時 離乳食+乳

午後2時 離乳食+乳

午後6時 離乳食+乳

午後10時 乳

午前7時 朝食

午前10時 間食

正午 昼食

午後3時 間食

午後6時 夕食


月齢に合わせた離乳食のポイント

離乳初期のポイント(5~6か月ごろ)

目標

  • すりつぶしたものを口を閉じて飲み込めるようになる。
  • 舌触り・味に慣れる。

離乳食アドバイス

  • 最初は1日1回1さじから始めます。(母乳やミルクは授乳のリズムにそって欲しがるだけ与えます。)
  • つぶしがゆから始め、慣れてきたら、すりつぶした野菜や芋などを、2週間目ごろから豆腐、白身魚、固ゆでした卵黄などを試してみましょう。
  • 味付けは必要ありません。だし汁と素材の味を大切にしましょう。
  • 赤ちゃんの機嫌や様子をみながらゆっくり進めましょう。

離乳中期のポイント(7~8か月ごろ)

目標

  • 舌と上あごでつぶして食べられるようになる。
  • いろいろな味や舌触りを楽しみ食品の種類を増やす。

離乳食アドバイス

  • 1日2回食のリズムをつけていきましょう。(母乳とミルクは離乳食後+母乳は欲しがるだけ、ミルクは1日3回程度与えます。)
  • 主食(おかゆ)主菜(たんぱく質性食品)副菜(野菜・果物)を組み合わせましょう。
  • 少しずつ食材を増やしましょう。
      卵→卵黄(固ゆで)から全卵へ
      豆→豆腐、きなこから刻んだ納豆や高野豆腐などへ
      魚→白身魚(たい、かれい、たらなど)から赤身の魚(まぐろ、さけなど)へ
      肉→脂肪の少ない肉(鶏ささみ、ひき肉など)へ
      乳製品→プレーンヨーグルトや脂肪、塩分の少ないチーズなどへ
      食べやすく調理した海藻類や野菜・果物など
  • 食べられる食材の種類が増えるので、家族の食事からとりわけることもできます。
  • 水分補給はお茶か白湯で

離乳後期のポイント(9~11か月ごろ)

目標

  • 歯ぐきでかみつぶして食べられるようになる。
  • 栄養の主体が食事に移っていく。

離乳食アドバイス

  • 1日3回の食事リズムを大切にしましょう。(母乳とミルクは離乳食後+母乳は欲しがるだけ、ミルクは1日2回程度与えます。)
  • 慣れてきたら家族一緒の食事を楽しみましょう。
  • 鉄分の多い食品を積極的にとりいれましょう。(赤身の肉、魚、小魚、大豆・大豆製品・緑黄色野菜・海藻類など)
    ※母乳の場合は育児用ミルクを離乳食に使うことで鉄分がとれます。
  • コップやストローの練習をはじめましょう。
  • 手づかみ食べが始まります。汚れてもいい環境を整えて存分に手づかみ食べをさせてあげましょう。

離乳完了期のポイント(12~18か月ごろ)

目標

  • 歯ぐきでかみつぶして食べられる。
  • 食事とおやつのリズムをつける。

離乳食アドバイス

  • 1日3回の食事リズムを整えましょう。3回の食事では不足しがちな栄養を補うため、1~2回の間食を与えましょう。(母乳やミルクは離乳の進行や完了の状況に応じて与えます。)
  • 家族一緒の食卓を楽しみましょう。
  • 間食は市販の菓子類ばかりでなく、チーズなどの乳製品や果物・おにぎりなど
  • 食事でとりきれないものをプラスしましょう。
  • 遊び食べや散らかし食べが目立つようになります。食事に集中しないときは、ダラダラせずに、きりあげましょう。
  • 手づかみ食べを十分にさせましょう。前歯でかみとり、ひと口量を覚えていきましょう。スプーンやフォークなどの食具も使うようになり、自分で食べられるようになっていきます。


動画で紹介!離乳食講座

YouTubeで、離乳食にまつわる動画を公開しています。

詳しくは、YouTubeの再生リスト(保健センター「離乳食講座」)(別ウインドウで開く)をご覧ください。


写真で紹介!食事のポイント

食事の姿勢

食事の姿勢についての説明画像

離乳食初期の食べさせ方

離乳食初期の食べさせ方についての説明画像

コップ・ストローの練習

コップ・ストローの練習についての説明画像

参考資料・文献

参考文献

  • 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版)
  • 乳幼児食事相談の主訴別支援策チャート







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