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蓮のつぼみをもつ大日如来坐像

[2019年5月14日]

大淀町岩壺。県道沿いに「岩坪弁財天」の道標があります。拝観の際は、お寺隣の植田さんにお声がけください。

すでに廃寺となった大日寺の庫裏には、阿弥陀如来と大日如来をはじめ、さまざまな小型仏がまつられています。大日如来は高さ49.3cmで、室町時代の作と考えられます。両手に蓮のつぼみを斜めにかかえて、無心に念じているかのような表情でたたずむ坐像です。
大日如来の存在は、当地が密教修行のさかんに行われた場所であったことを示しています。この室町時代の大日如来も、当地で行われた修行の名残ともいえます。
大日寺のある丘の上には、「弁天社」のちいさな社があります。『大淀町史』には、後醍醐天皇の護持僧とされた文観(1278-1357)が、室町時代の初め頃、弟子に普賢延命法を伝習した場所(「岩坪弁財天」)が、この「弁天社」であるという説が紹介されています。

蓮のつぼみをもつ大日如来坐像の写真

蓮のつぼみをもつ大日如来坐像

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